真っ白なキャンバス

浜辺ゆりな
INTERVIEW
自分の存在意義をみんなに知ってもらえるぐらい強い意思で頑張りたい――浜辺ゆりなの決意
2022.07.05インタビュー&撮影:宗像明将
2022年7月9日に河口湖ステラシアターで「真っ白なキャンバス フリーライブ2022夏」を開催する真っ白なキャンバス(通称白キャン)。過去最大規模のワンマンライブにして、初の野外ライブ。そして、会場や山梨県など関係各所との事前相談をしたうえで、コールアンドレスポンスを解禁し、コロナ禍前のスタイルで開催されるライブだ。メンバーはどんな想いでライブに臨むのだろうか。浜辺ゆりなは、コロナ禍になってから加入したため、まだ自分の名前でコールをされたことがないメンバー。それだけに、声出し解禁への期待は強いが、その一方で、もっと強い意思を持ちたいとも語るのだ。(インタビュー&撮影:宗像明将)

やっと名前を呼んでもらえる

――声出しライブをやると聞いて、どう思いましたか?
浜辺楽しみでした。声出しにすごい憧れてたし、白キャンに加入してからはずっとそういうのがないライブばっかりだったから、「名前を呼ばれたい」ってファンの人に言ってたし、だから楽しみと思ったんですけど、でもキャパを聞いたときは「あ、大丈夫かな」っていう不安もありました。
――その不安はどうなりました?
浜辺私は頑張りたいです。今いろんなSNSで情報を伝えられるじゃないですか。そういうので一人でも多くの人に来てもらいたいっていう気持ちが強くて。もう発表しちゃったじゃないですか、だからやるしかないなという感じです。TikTokとかInstagramとかTwitterとかもっと頑張んなきゃなと思ってるんですけど、ずっとSNSは自分との戦いで(笑)。
――浜辺さんは、TikTokに投稿しても、TwitterでもInstagramでも告知しないですよね。
浜辺TikTokって、白キャンを知らない人に向けてやりたいと思ってるから、あえて告知してないんです。まだTikTokをうまく使いこなせてないし、自分も上手に撮れなくて悩んじゃって、なかなか上げられないんですけど。
――そんな浜辺さんから見て、河口湖でライブをすることにはどんな意味があると思いますか?
浜辺不安もあるけど、前向きに頑張ります。でも、ここがゴールではないとは思ってます。ずっと幕張メッセが目標だって聞いてるし、自分も幕張を目標にしてるから。河口湖は入場無料だから、そこでもっと白キャンを好きになってもらって、もっと「一緒に上に行きたい」って思ってもらえるようなライブにしなきゃいけないんだろうなって思ってます。
――浜辺さんは、声出しができる時代の白キャンを見ているのに、自分のお披露目ライブのときにはもう声出しができなくなってたじゃないですか。そういうライブをどう感じていましたか?
浜辺2年間ぐらい声出しできない状態でアイドルをしてるから、もう声出しがないことが普通になってしまってるんですよ。でも、ファンの人が楽しんでるのかが伝わりにくいっていうか、楽しんでたとしても「楽しんでるのかな?」って考えちゃったり。やっぱり声出ししたい人もいると思うから、そういう人は大丈夫かなとか、けっこう不安にはなってたんです。
――浜辺さんのファンは、声出しライブができると聞いて、なんと言ってますか?
浜辺「やっとゆりなの名前を呼べる」って。ずっと自分のファンの人たちに「名前を呼ばれたい」って言ってたから、喜んでくれてたと思います。
――河口湖では遂に「浜ちゃん」コールが響き渡るわけですね。
浜辺やだ、浜ちゃん! やめてください! 絶対に嫌だ本当に!(笑)
――あはは。満を持して「ゆりな」コールを開いたらどうなると思いますか?
浜辺「アイドルになった」ってなれそうですね。もうアイドルにはなれてたし、でも自分が知ってる好きなアイドルは名前を呼ばれるのが当たり前だったから。アイドルになっている自覚はあるけど、もっと「アイドルだ」ってなれるかなって思います。

SNSで新しいことをやっていかなきゃ

――声出しができなくなって、ステージで特に意識していたポイントはありますか?
浜辺本当にステージしか見る場所がないから、表情とか手の細かい動きとかも、ちゃんとしなきゃっていうのはずっと頭に入れてパフォーマンスしてました。「今日の表情、良かったね」と言われたときはすごい嬉しかったです。白キャンも、コロナ禍で増えた曲がけっこうメッセージ性の強い曲が多くて表現が大事な曲たちだから、そういうのはレッスンでもみんなで頑張って考えてやってました。コールがないと物足りないっていう人もいるから、そういう人のためにファンサをして、ステージからたくさんファンの人を見るようにして、そういうやり取りも大事にしてます。「ファンの人を楽しませるためにはどうしよう?」って考えてました。
――7人体制になってからの白キャンはどんな感覚でしたか?
浜辺自分の必要性が本当にわからなくなっちゃうことがあって。7人になって、歌割りや立ち位置もすべてガラッと変わって、歌割りが送られてくるたびにつらかったです。
――そんな葛藤を経て、河口湖のライブの成功に向けての課題ってなんだと思いますか?
浜辺やっぱり自分だけ特別感がないというか、いてもいなくてもそこまで変わらないみたい気がしちゃって。昔の6人の白キャンって、「儚い」みたいなイメージが強くて。自分については新しい色を取り入れたくて入れた言ってたし、SNSでも、白キャンを知ってもらうための発信を求められてるから、もう頑張んなきゃいけないのはわかってます。
――SNSでフォロワーの多い小野寺梓さんに聞いてみては?
浜辺本当に全部のSNSにおいて真似するべきだなって思うんですけど、真似しちゃったらひとつのグループで同じようなことをすることになっちゃうから、自分で新しいことをやっていかなきゃいけないんですけど……そこが難しい!(笑)
――中華街で撮ったTikTokに、すごく恥ずかしいと書いていたじゃないですか。なんでそんなに恥ずかしいんですか?
浜辺わかんないんですけど、TikTokが恥ずかしいんですよ(笑)。梓ちゃんを見てて、本当に尊敬するのは、空港でも踊れるんですよ。もうすごいと思ったんですけど、「何番ゲートお入りください」みたいに呼ばれた瞬間に「あ、やばい、TikTok撮ってない」って、窓のほうに行って、みんなが見てるなか撮ってて、「こういう人が伸びるんだ」みたいな。自分は周りの目を気にしてしまうタイプすぎてダメですよね(笑)。SNSも、アイドルになる前はなんでも投稿してたんですよ。でも、今はやれる範囲内でどうやって自分を見せていけばいいのかとか難しい。

心を強くしたい

――河口湖の当日はどんなライブにしたいですか?
浜辺今までで一番いいって言ってもらえるライブにしたいですね。ファンの人も久しぶりの声出しでワクワクして来ると思うし、自分たちもすごい楽しみなことがいっぱいあるし。来てくれる人全員に「白キャンをもっと知りたい」と思わせるぐらいのライブにしたいです。「久しぶりに白キャンに行こうかな」っていう人にも、そう思ってほしいです
――白キャンは目標の幕張メッセに向かっていますが、今後自分がどうなっていきたいですか?
浜辺強くかっこよくなりたい。自分は「アイドルになって変わりたい」というのも含めて入ってきたけど、今は昔とあんまり変わってない気がして。だからもっと堂々とステージに立てるような存在になりたいし、やっぱりアユニ・Dちゃんみたいになりたい。北海道から出てきた少女がめっちゃかっこよくて、自分の意思を持ってやってたりするじゃないですか。ゆりな、けっこう意思が弱いんですよ。だから、自分の存在意義をみんなに知ってもらえるぐらい強い意思で頑張りたいです。
――今はあまり堂々とステージに立てていないんですか?
浜辺白キャンでステージ立つのは大丈夫なんですよ。だけど、自分だけで立つとしたら絶対に誰も見てくれないだろうな、みたいな。自分だけで立つわけじゃないけど、もう自分だけでも大きいとことに立てるぐらい、自分を見たいと思ってくれる人、自分に興味を持ってくれる人をもっと増やしたいです。
――今、幕張でソロコーナーをするフラグが立ちましたね。
浜辺やばい(笑)。でも、そういうのも嫌だとか言っちゃダメですよね(笑)。「自分のやりたいことをやる」って決めてアイドルになったから、自分で考えて自分で行動できるような強さがほしいなって。心を強くしたい。流されやすいし、周りの目が気にしちゃうし、そういうのが自分の嫌なところだし直したいところだけど、まだ全然直ってない。
――それは幕張までには直せそうですか?
浜辺直します。もっとみんなに興味を持ってもらえるようなゆりなになりたいです。